この記事では、ICF(国際コーチング連盟)の資格を新規に取得するとき、もしくは、更新するときに義務づけられている「10時間のメンターコーチング」について解説しています。
一般的に上司部下の間で行われている「メンタリング」や「メンター制度」についての解説ではないので、ご注意ください。
ICF(国際コーチング連盟)が定めるメンターコーチングの定義
ICF(国際コーチング連盟)はメンターコーチングを下記のように定義しています。
ICFコアコンピテンシーにそったコーチング能力を高めるために、観察または記録されたコーチングセッションを振り返りながら行われる「コーチングとフィードバック」で構成されます。
そのプロセスは、協働的、対話的、さらに、コアコンピテンシーにどの程度そっているのかの評価を含みます。
メンターコーチングは、メンターコーチの意見に耳を傾け、フィードバックを得ながら、メンターを受けている個人の側でも内省と実践ができるようなサイクルで、長期間(最低3ヶ月)行われる必要があります。
Mentor Coaching
ICF国際コーチング連盟公式ページより引用つまり、ICFの基準を満たす、高い水準のコーチングが提供できるように、自分のコーチングの能力向上に関するコーチングを受けることなのです。
<注意>文中の「コアコンピテンシー」とは、ICFが定めるコーチの能力水準のことです。内容は下記からご覧になれます。ICF資格を取得するときには絶対に必要となる、非常に重要な内容となります
The Gold Standard in Coaching | ICF – Core Competencies
メンターコーチングの目的と内容
メンターコーチングの目的は、メンターコーチングを受ける人が、ICFの基準を満たす、高い水準のコーチングを提供できるようになることです。
つまり、メンターコーチングで扱うテーマは、コーチングの能力向上に関すること、となります。
メンターコーチングの実施方法
ICF(国際コーチング連盟)が定義づけているように、メンターコーチの意見に耳を傾け、フィードバックを得ながら、メンターを受けている個人の側でも内省と実践ができるようなサイクルで、長期間(最低3ヶ月)行われる必要があります。
そして、ICF資格取得・更新のためのメンターコーチングを行うコーチの側にも、ICFは義務とコンピテンシーを明確に定めています。
ICFが定めるメンターコーチングの義務とコンピテンシーは、下記から誰もがダウンロードできます。結構厳格に厳しく記載されているので、成果がでるコーチングを身につけたいのであれば是非お読みになってください。
Mentor Coaching Duties and Competencies
メンターコーチの選び方
メンターコーチには、誰もがなれるわけではありません。
優れたコーチを育てるサポートをするのですから、高いコーチング能力と、内容に対する義務とコンピテンシーが求められます。
メンターコーチになれるのは、PCC・MCCの有資格者、及び、1回更新をしたACC有資格者です。
ICF(国際コーチング連盟)の資格取得・資格更新の際に、メンターコーチのサインが必要となりますので、メンターコーチングをお願いするコーチが、メンターコーチングをする資格を持っているかどうかの確認を必ず行って下さい。
メンターコーチングはグループでも受けられる
メンターコーチングは通常1対1で行いますが、10名以下のグループでも行うことができます。
ただし、カウントされるのは、資格取得・資格更新に必要な10時間のうち7時間までです。
まとめ
- メンターコーチングとは、ICFの基準を満たす高い水準のコーチングが提供できるように、自分のコーチング能力の向上をテーマに受けるコーチングのことを言います。
- メンターコーチングは、最低でも3ヶ月以上行う必要があります。
- ICFの資格取得・更新のためのメンターコーチングは、必要条件の10時間のうち7時間までをグループ形式でも行うことが可能です。
- グループメンターコーチングの場合は、1グループ10名以下で行います。
- メンターコーチングを行えるコーチは、PCC・MCC有資格者、もしくは1回以上更新したACC有資格者のみです。
ICF資格取得サポートを行っています
ヘルスコーチ・ジャパンでは、ICFの資格取得に関するサポートを行っています。詳しい情報は下記リンクからどうぞ