今回の記事では、コーチング資格の種類とあなたにとってベストな選び方についてお話しします。日本国内で取れるコーチング資格は全て民間資格であり、国が認定した国家資格(医師・看護師、弁護士・税理士、建築士など)とは違って社会的評価は高くありません。
ただし、国際コーチング資格には、広く世界中で認知され、社会的評価が高いものがあります。今後コーチング資格を、あなたのキャリアアップやビジネスに活用したいと思っていらっしゃるのでしたら、国際コーチング資格を取ることをオススメします。
コーチング資格の種類と位置づけ
コーチング資格は民間資格
国内で発行されているコーチング資格は全て民間資格です。民間資格とは、民間団体や企業、個人等が、独自の審査基準を設けて任意で認定する資格のことを言います。
国の法律に基づいて技能や能力が証明される国家資格(医師・看護師・弁護士など)とは違い、認知度も社会的地位もないものがほとんどです。
コーチングには国際資格と国内資格がある
コーチングに関する国内資格は、社会的地位はほとんどなく、中には講座を受講しただけで誰にでも付与される簡単なものもあります。
これに対して、国際コーチング連盟(International Coaching Federation 略称ICF )が認証する国際資格は、取得難易度も高く世界150カ国以上に拡がる、社会的信頼性が高い資格です。
現在日本国内で取れる国際コーチング資格は、国際コーチング連盟(International Coaching Federation 略称ICF )の認定資格だけとなっています。
ICFの資格説明ページは下記からどうぞ(英語です)
コーチング資格の難易度ランキング
現在日本国内でとれるコーチング資格の中で一番難易度が高いのは、国際コーチング連盟が認定している国際資格です。
国際コーチング連盟が認定している国際資格はACC・PCC・MCCの3種類ありますが、その中でも、MCCが一番難易度が高い資格となります。なぜなら、実際のコーチングセッションの録音を提出し、一定の基準を満たさなければならないのと同時に、200時間以上のICFが認めたプログラムによるトレーニングと2500時間の実践時間を求められるからです。
コーチング資格は独学で取れるのか?
コーチング資格は独学では取れません。
民間資格については、その資格を発行している団体のプログラムを受講する必要がありますし、国際コーチング連盟(ICF)が認定する国際資格に関しては、ICFが認証するプログラム(ACTPもしくはACSTH)を受講していることが条件となっているからです。(2022年8月からは、認証制度が変わり、レベル1・レベル2と名称も変わります)
コーチング資格をとるメリット
国内で発行しているコーチング資格を取るメリット(ビジネス上の優位性)はほとんどありません。
これに対して、国際コーチング連盟が認定する資格は、世界に通用する資格であり、海外でも一目おかれる権威性の高い資格です。
国際コーチング連盟は、定期的に、コーチング業界の規模と価値について研究調査を行っています。この調査では下記のようなことが報告されています。
- 認定資格を持つコーチは、中東、アフリカを除く世界中で、非認定コーチに比べて、より高い収入を得ていた
- ICF資格認定を持つコーチのクライアントは、コーチとの経験に満足し、他者にもコーチングを勧めることが多い
- コーチングを経験した成人の84%が、「コーチが資格を保持していることは重要であった」と報告している。
アメリカでは、ICFの資格を持っていないと企業契約が出来ない場合があるそうです。
日本も徐々にそうなっていくでしょう。
筆者最上輝未子が、アメリカで体験したことをYouTube動画で話しています。ご興味がある方は下記からご覧下さい。
コーチング資格をとる方法
国際コーチング連盟の資格を取るには下記のステップを踏む必要があります。
- 国際コーチング連盟が認証するプログラム(ACTPもしくはACSTH認証プログラム)を受講し受講証明書と修了認定書を手に入れる
- 定められた時間数以上のコーチング実践(有料)を積み記録を残す
- CKAのオンライン試験に合格するために、コアコンピテンシーの勉強をする
<注釈>
- 受講証明書は、ACTPとACSTHの2種類があります。(2022年8月以降変更になります)
- 修了認定書は、ACTP提供団体が実施する審査に合格すると発行されるものです。ACC資格取得の場合は違う手続きとなりますが、2022年8月からACTP同様の手続きになります。
- CKAとは国際コーチング連盟が実施するオンライン試験のことです。この試験の内容も2022年8月以降にリニューアルされます。
国際コーチング資格の申請条件
資格取得の条件は下記ページに記載されています。
ICFジャパンの解説ページ(日本語)
それぞれの資格レベルによって、満たすべきトレーニング時間、最低限必要となるコーチング経験時間数が違います。他にも、メンターコーチングを受けていなければならなかったり、オンラインの筆記試験を受けなければならなかったり、セッションの録音とログ起こしの提出が必要だったりと、複雑な申請条件があります。
国際コーチング連盟の資格が取れるスクール一覧
国際コーチング連盟が認証するプログラムの提供団体のリストは下記です。下記スクールの中から選んで受講しておけば、申請時に必要な証明書が発行されます。下記リストにないスクールのコーチングプログラムを受講しても、国際コーチング連盟の資格を取得することは難しいのでご注意ください。
ICFの資格が取れるスクール一覧は下記(ICFジャパンのサイトです)
ヘルスコーチ・ジャパンもACSTH提供団体のリストの中に入っています
認証制度が大幅に変わります。
2022年8月から認定システムが大幅に変更されます。それと同時に、オンラインの試験CKAの内容も変更になります。
当面の間は、旧制度と新制度が並行して実施されるようです。認定制度のリニューアルに関しては、下記ページで詳しくご覧になれます。
Elevating the ICF Credential Process
コーチング資格のベストな選び方-まとめ
- コーチング資格は民間資格
- 日本国内でとれるコーチング資格には、国内資格と国際資格がある
- 日本国内でとれる国際コーチング資格は、国際コーチング連盟が認定する資格のみ
- 国際コーチング連盟の資格を取得するには、ACTPもしくはACSTH認証を受けたプログラムを受講しなければならない。
ヘルスコーチ・ジャパンでは、ICFの資格取得に関するサポートを行っています。詳しい情報は下記リンクからどうぞ